今回のテーマは仕事の「段取り」です。
日々のスケジュール管理やルーティンの業務、プロジェクトの進行など、様々な場面で「仕事の段取りを立てる」ということは役立ちますが、その技術を体系的に伝えたり教えていたりする企業は意外に少ないと感じます。
本記事では、日々の業務や作業をより効率的に進めることができるようにする「仕事の段取りの技術」についてわかりやすく解説します。
ぜひ、段取りの立て方のコツや、日々の業務や作業を効率良くするポイントをご確認いただき、普段のお仕事へもお役立てください。
そもそも「段取り」とは?

段取りとは、より効率的に物ごとを進めるための順序や手順、及び順序に従い準備することをいいます。
その語源は諸説ございますが、建築の現場で石段を積み上げる際の寸法のはかり方を団を取るとしていたことから、石段を積み上げる過程や石段そのものの評価に対して「段取り」の良し悪しとして表現されるようになったとも言われております。
ビジネスにおいては、目標となるアウトプットに向かって手準を具体的に細分化し、最大限の成果を最小の時間やコストで進めていく技術を段取りとして使われております。
なぜ「段取り」が重要とされるのか

ではなぜ、仕事において段取りは重要とされるのでしょうか。
ここでは3つの観点でご説明いたします。
同じアウトプットでも成果が大きい
仕事や作業にはそれぞれ目的とするゴールがございます。
仕事のゴールとして設定したアウトプットへ、段取りよく進めることは即ち、アウトプットまで最短の時間で進めることにつながります。
長い時間をかけて同じアウトプットであるのならば、早い時間で進める方が「時間」というコストを削減できますし、関連した経費も抑制できるという利点がございます。
そして、空いた時間を他の業務や、自己啓発の時間へ割り当てられるというメリットもございます。
結果としてスキルを向上させ、更にワンランク上の仕事へチャレンジしていくことへつながります。
また、段取り良く業務を進めることは、仕事の精度を高めることにもつながりますので、同じアウトプットであったとしても得られる成果は、更に大きいものとなります。
ミスや漏れを防ぐ
段取りを組む際には、作業を分解する必要がございます。
作業を分解するということは、作業単位での目的や注意点をより鮮明にさせる効果があります。
例えば、各工程ごとのマニュアルを整備しておけば、作業する人員が変わったとしても、同じ工数で滞りなく工程を進めていけます。
段取りのひとつとして、作業単位に仕事を分解する事は、各工程の作業をマニュアル化(標準化)しやすくなります。
加えて、作業を分解しておくことは、注意すべき点も明確にできます。
よってミスが起こりにくく利点もございます。
計画を達成しやすい体質になる
仕事は与えられたことを通じ、求められる成果をあげていくのがひとつの目標です。
その計画を実現するうえでも段取りは大切な役割を果たします。
段取りを組む際には、目標となるゴール(成果物や期日)を定め、そこから逆算しながら物ごとを進めていくことになります。
結果として、ゴールを常に意識しながら取り組む姿勢も生まれます。
計画をよく達成する人の特徴のひとつには、「目的やゴールへの強い拘りがある」という点が挙げられます。
段取りを組み、目標や期日を意識しながら取り組むことは、計画を実現しやすい状態へと自身を導いていくことへもつながります。
段取りが上手な人の特徴

段取りを組み立てるのが上手な人や得意な人には共通した特徴がございます。
この特徴を意識してみることで段取り上手な人へ一歩近づくかもしれません。
周囲への配慮や気配りができる
段取りは仕事の流れを細分化します。そして仕事は大抵、組織やチームで行われております。
仕事の流れや全体の関連性を抑えることが求められる段取りの技術を使いこなす人は、組織やチームの動き方を把握するのにも長けていることが多いです。
いわゆるコミュニケーション能力が高く、周囲へ配慮できる方は段取り力が高い傾向にあります。
状況に応じた柔軟な対応
段取りを自ら組める人は、何かのトラブルの際に段取りを組みなおすことができます。
仕事では人的な過失や不測の事態で様々なトラブルが起こりえます。
トラブルが生じた際に冷静にその状況を把握し、ゴールに向けてのリプランをする柔軟な対応力があるという方も段取り力が優れているといえるでしょう。
新しいやり方や情報への感度が高い
IT技術の進歩により、業務に役立つ様々な情報やサービスが出回っております。
これらの情報を普段から集め実践しようとする方は段取り上手であることが極めて多いです。
常に新しいやり方へチャレンジできるという方も段取り力が高いことが多いです。
また外部の情報のみならず、チームや連携するスタッフへも傾聴し、そこで得たインプットをより良い段取りへ活かそうとする人が多いのも段取り上手な人の特徴です。
段取りが下手な人の特徴
では逆に段取りが下手な人にはどのような特徴があるのでしょうか。
特徴的な二つの観点から段取りが下手な人について解説いたします。
こだわりが強い
自分のやり方や気にするべきポイントにこだわりが強い方は、必要以上に時間をかけたり完璧を求めすぎるがあまり仕事への着手が遅れたりする傾向がございます。
このような方は、どんなやり方が最適なのか、今求められているやり方は何が適切か、意識してみるのも大切でしょう。
また目的を常に明確にし、目的に沿わないことや作業を思い切って捨ててしまうというのも大切です。
常に思いつきで動いてしまいがち
思いつきで動くことは計画を思い通りに進める妨げになることが多いです。
目的を意識し、目的を達成するための優先順位をつけ、業務を進めていくという姿勢が大切です。
とはいえ、依頼される仕事が増える中で何から着手して良いのか迷うこともあるかもしれません。
そのような場合には、与えられた業務の中での優先順位を付けながら業務の進め方を見直してみると良いでしょう。
段取り上手になるための基本姿勢

段取り上手な人と段取り下手な人の特徴について紹介いたしました。
では、どのようにすれば段取り上手となれるのでしょうか。段取り上手になるための基本的な考え方や姿勢についてご紹介いたします。
仕事はひとりで抱え込まない
仕事は一人より連携して行った方が大きな成果へつなげやすいものです。
一人ではできなかった事もチームで取り組めば可能になったりします。
その際に仕事の流れへ目を向けてみましょう。
自分ひとりで頑張ろうとするがあまり、次のフローへつながらなければ、自身の業務効率のみではなく、チーム全体の業務効率も落してしまいます。
仕事を適切に割り振りながらチームとして目標とするアウトプットへ向かう姿勢が大切です。
不測の事態に備える
仕事には、想定外の出来事はつきものです。
計画をしっかり練ったとしても、想定外の事態でなかなか思うように進まないこともあるでしょう。
不測の事態や万が一は、あり得るという前提で準備や対策をしておけば、アクシデントが発生したとしても対処でき、まったく仕事が進まないという事態は避けることができます。
不測の事態や想定外のできごとは、あるという前提で事前に備えてみましょう。
関係者への報告や相談、根回しを怠らない
物事を進める際の関係者への事前の報告や相談、根回しは段取りの技術でもあり、段取りを良くする上での基本姿勢となります。
唐突な案件は誰でもすぐには受け入れ難いものです。事前に情報がインプットされていたり、根回しが済んでいれば、「あの件のことが」と理解が早まります。
段取り良くするには根回しが大切ですし、根回し不足は段取り不足との評価につながってしまいます。
業務効率をあげる段取りの進め方
それでは実践的に段取り力を高め業務を効率的に進める技術について解説いたします。
なお業務効率化について詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
まずはゴールを明確にしてみること
目標や目的を明確にすることがスタートラインです。
何を行い、何をしないべきか、ゴールを明確にすることでしっかりと認識しやすくなります。
調査報告書を求められて、いつの間にかゴールとは関係のない物事を延々と調べていた、ということも無くなるでしょう。
常に、ゴールを意識し、アウトプットへ近づけていく意識を持つことが段取り良く進めるために求められる要素です。
作業単位で細分化しリスト化する
ゴールを明確にしたら次のステップは作業をリストアップしてみることです。
どのような作業が必要なのか、どの位の時間が必要なのか、整理してみると良いでしょう。
整理してみて、作業に漏れが無くダブりも無ければ、ミスを防ぎやすくなりますし、効率良く作業を進められるようになります。全体の工程がMECEになっているかリストを通じて確認してみましょう。
また時間の目安も可視化しておくことで、いつまでに何をすべきかがよりクリアに見えてくることでしょう。
優先順位をつける
細分化した作業には優先順位が欠かせません。
ここでは仕事の流れを意識しておく必要もあります。
仕事をする上で関係するメンバーや連携が必要な他者との作業は優先順位が高いことが多いです。
いくら自身の作業を効率良く進めたとしても、連携する他者が作業に取り掛かれない状態では、全体的な効率を落とすことにつながってしまいます。
段取り力においては優先順位をつけることは非常に大事な役割となりますので、しっかりと作業における全体のフローや関係者を意識しておくようにしましょう。
スケジュールを管理する
業務を作業単位で細分化し、それぞれの優先順位を付けたら、次はその作業がスケジュール通りに進んでいるのか、ボトルネックになっている箇所はないのかを管理する必要がございます。
仕事の進捗確認を定期的に行い、見直しが必要な際には関係する上位組織へも相談しながら見直しをはかるなど、管理を徹底していく必要がございます。
スケジュールを管理するクラウドサービスやタスクを管理するツールもうまく活用してみると良いでしょう。
仕組みを最適化していく
作業の手順は仕組みとして明文化しておくことをおすすめいたします。
より良いマニュアルがあれば、誰でも同じように効率的な作業を進めていくことができます。
最近ではマニュアル作成をかんたんにできるクラウドサービスも増えておりますので活用してみるのもおすすめです。
また手順を仕組み化することで、無駄な作業を見つけより効率的な形へと改善していけることも多いです。
コミュニケーションを大切に取り組む
仕事は組織やチームで行う以上、コミュニケーションは常に求められるスキルです。
コミュニケーション力は本サイトの一つテーマでもありますのでここでは割愛いたしますが、作業を行うチーム内での情報の共有や相談しやすい環境の整備、お互いに声をかけあい助け合える雰囲気、これらをコントロールできてこそ、あなたの計画した段取りがより効果的に実現されていきます。
ツールを活用する
スケジュール管理ツールやタスク管理ツール、プロジェクト管理ツールなどのクラウドサービスやデジタルツールを活用して段取りを組む方法もございます。これらのツールは業務を見える化するのに役立ちます。段取り表やガントチャートを作成しておけば、タスクや業務の進行を管理しながら非効率な業務を整理していくことができます。
また、事前の調査や分析など業務の一部をChatGPTなどAIも活用できます。
ChatGPTを活用すれば、単に情報収集を行うのみではなく、どのような観点で情報収集すべきかも整理する事ができますので、まさに段取りを立てながら情報収集のアプローチを行うのに適しています。
以下の記事では、商談資料の作成など仕事の段取りでChatGPTを実践的に活用するポイントを紹介しております。合わせてご覧ください。
仕事が段取り良よく進むコツやポイント

最後に、仕事を段取りよく進めるうえで大切にしたいポイントや段取り力を鍛えるコツについて紹介いたします。
悩まない、答えを出せることから決めていく
悩んだけれど答えがでなかったという経験はございませんか。
より質の高い成果をあげるには悩むよりも、答えを出せることをしっかり考え結論を決めていく姿勢が欠かせません。
段取りよく進める際に、悩み立ち止まる時間は不要です。
まず答えを出せる問題へ分解したり、考えを切り替えていくという姿勢が大切です。
準備を怠らない
場当たり的な仕事で慌ただしく時を過ごしてしまわないためのコツは準備を怠らないということです。
常に先を意識し、そのために必要な準備は何かを考え、しっかりと準備しておくことで、自身の作業にも自信がつきますし、より高い成果へもつながって参ります。
具体的な準備としては、手順をまとめたり具体的にイメージを高めたり、時間単位でのToDoリストを整理してみたりすると良いでしょう。
「段取り八分、仕事二分」ともいわれるように段取りにおける事前の準備は欠かせません。
事前準備がきちんとできれいれば、仕事の質とスピードは大きく改善されます。
設計図がないまま建築物が生み出されないとの同様、段取りでは事前の準備が大切です。
仕事において段取りの重要性を表現した格言です。
「段取り八分、仕事二分」は、「事前の段取りをきとんと行っておけば、仕事の8割は完了したようなものだ」、という意味で用いられます。
仕事に取り掛かる前に、準備や手順を怠らず、きちんと段取りをしておけば、その仕事の早さも質も向上するということの大切さを伝えております。
その他、準備のためにはメモを取るという習慣も大切です。記憶には限界がございます。一度記憶したものであっても時間の経過に伴い忘却し、覚えなおすには再度時間が必要とされます(参考:エビングハウスの忘却曲線)。うっかり忘れてしまったということが無いようにするためにもメモは大切ですが、自身の考えや業務のポイントを整理するうえでもメモを取ることは効果的です。
先々の仕事でも役に立ちそうなことも含めてメモを取る習慣をつけておけば、効率の良い進め方を描きやすくなります。
ノートやスマホ・アプリなど、メモを取るツールは様々です。
メモを取る技術・スキルについては別の機会に詳しくご紹介したいと思います。
エビングハウスの忘却曲線とは、人の記憶において忘却するまでの時間と再記憶のメカニズムを表したグラフをいいます。ドイツの心理学者「ヘルマン・エビングハウス」の考案によるもので再記憶のための学習にかかる時間を節約するための理論として用いられます。 反復した学習により記憶の定着までの時間を節約できることを示しております。
また、営業職の方へは商談における「事前準備」の大切さをお伝えしている以下の記事もおすすめです。商談に向けた段取り、いわゆる事前準備が商談の成功率を向上させます。その理由やポイントについて解説しております。
進捗を確認し振り返る
いわゆるPDCAを回すという考え方になりますが、進捗を確認(check)することは段取りよく進める為にも、段取り力を向上させるうえでも欠かせません。段取りはPDCAで言えば、P「Plan(計画・準備)」にあたります。
予定どおりに進んだのか、何ができて何ができていないのか、うまくいかなかった要因はどこにあったのか、しっかりと確認し次へつなげるようにしましょう。
そうする事で次の段取りがより良くなるのは間違いありません。
1日、1週間、1カ月、など定期的な振り返りを行いながら、時間がかかった要因の調査や今後の改善を検討してみると良いでしょう。
PDCAとは?段取りとの関係は?
PDCAは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字をとったもので、PDCAサイクルとは企業の業務向上や生産性向上のために用いられる考え方です。
いわゆる、計画を立てて実行し、その行動を評価して改善する事で次へつなげていく、という一連のサイクルを確認することができるフレームワークの一つとなります。
段取りとは、物事を進める上での順序や手順となりますので、PDCAサイクルではPlanに該当します。プランがあいまいな状態では、その先の実行や評価がぶれてしまいますので、プランはより具体的に整理しておく必要がございます。
誰が(Who)・いつ(When)・どこで(Where)・何を(What)・なぜ(Why)・どのように(How)という、いわゆる%W1Hを意識してみると良いでしょう。更に、いくらで(How much)の要素も加えた5W2Hで検討しておけば、より生産性の向上へつなげやすいです。
仕事を段取り良く進めるうえでPDCAは密接に関係しています。
段取りの類語と違いについて
仕事を段取り良く進めるコツをご紹介いたしました。
ここで、段取りに類似した言葉とその違いについても解説させていただきます。
「手順」と「段取り」の違いは?
手順とは物事を進める為の順序そのものを意味します。
「手順に従い~」「手順に沿って~」と使われるように、物事を進める際の一つ一つの作業の順番を手順と言います。順番通りに進めることで目的となる物事を達成させる性質がございます。
手順は、原則として、すべての人に共通して与えられる順番です。
例えば、料理を作る際のレシピに記載される手順は、手順通りに進めることでその目的となる料理が完成します。
よって手順はすべての人に共通し、手順を構成する要素が固定されております。
一方、段取りは、順番を決めたり順番に従って行動させるための役割としては手順と類似しますが、人によって異なる順番になりえる点が大きく異なります。
段取りは、個人がそれぞれ考え行動をする為に予め検討しておく準備全体を指しており、その目的を成し遂げたい人によって采配が変わります。
物事をうまく進めるために考え行動するのが段取りであり、段取りによって用意された指示書が手順にあたります。
「手筈」と「段取り」の違いは?
次に手筈についても確認してみましょう。
手筈は「てはず」と読み、目的を達成するために考えられた手順や順番のことを言います。
手筈も段取りと同様、物事を進める為に考え準備することを意味しますので、類似した言葉となります。
しかしながら、手筈と段取りにも違いがございます。特徴的な違いとしては、考える目的の性質にございます。
段取りは目的を成し遂げるために効率やスムーズな流れを優先して考えます。
手筈は目的を達成するために必要となる要素と順序を考えます。
段取りと手筈について整理してお伝えします。
段取りは「段取り良く」に代表されるように、進め方をより良くするために考えられた準備です。
手筈は「手筈を整える」に代表されるように、進めるために決めておく作業や順序とその準備です。
【仕事の段取りお悩み相談】段取りに関するよくある質問

最後に仕事の段取りのコツやポイントについて、私自身がマネジメントしている経験から、よくあるお悩み相談やご質問について解決策をふまえてご紹介いたします。
- Q仕事を1人で抱え込んでしまいがちです。人に仕事を振るのが苦手な場合はどうしたら良いですか?
- A
周囲に頼まれると断れなかったり、相手を気にするあまり仕事を頼めない、という方は結構いらっしゃいます。
しかしながら、仕事を1人で抱え込んでしまうと、結果として納期に間に合わず全体へ迷惑をかける事にもなりかねません。
「仕事とは複数人で協力し合うもの」というのが大前提です。抱え込んでしまう必要はございません。
次の点を意識しておくと良いでしょう。
・仕事を頼まれた場合は、納期と工数、現在の自分のタスクを照らして期日やリソースを予め相談しておく。
・仕事を頼むのは恥ずかしいことでも嫌われることでもない。むしろ頼られる事も喜びである場合も多いと思うこと。
人に頼られるのは悪いことではありません。
だからこそ、あなたへ仕事を依頼しているのかもしれませんし、ご自身の仕事を周囲へ頼り振ることも悪いことではないのです。
- Q想定外のことが起こると進めていた作業を中断したり滞ることが多く段取り良く進められません。
- A
段取り良く進めようと計画を練っていても、想定外の事態は起こりえるものですね。
想定外の事態にどれだけ備えられているかを確認してみると良いでしょう。
通常のルーティンワークへの段取りが入念に練られていたとしても、ルーティンだけが仕事ではありません。
また何かあったら相談する、という心構えでは不測の事態への対応が遅れてしまいます。
「想定外のことは起こりえる」というのを前提に、万が一に備えた準備も考えてみておくと良いでしょう。
- Q仕事に集中すると時間を忘れてしまいます。
- A
没頭して仕事に取り組む姿勢は素晴らしいものです。
しかしながら、時間を忘れて取り組むのは、そもそも時間を意識していない可能性が高いです。
仕事の段取りでは、工数を時間軸で割り振ることも大切な要素です。
それぞれの工数に時間をかければ良いというわけではありません。
タイムマネジメントも合わせて意識しておくと良いでしょう。
また、一つに集中し過ぎず、他の業務に不足はないのか、日次や週次で確認しながら進めるのも大切です。
せっかく一つの仕事を大切に行っても、重大な漏れがあってはご自身の評価は下がってしまいます。
仕事の全体量と納期は常に確認できる状態にしておきましょう。
- Q事前の根回しというのがわかりません。うまく根回しするにはどうしたら良いでしょうか?
- A
根回しとは、仕事において交渉や商談、会議の決議などを円滑に、そして望ましい結果に向けて事前に合意形成をはかる為の取り組みです。
簡潔に言えば、物事をうまく進めるための必要な準備でありますので、仕事の段取りと深く関係いたします。
根回しもなく、会議の場で唐突や提案や相談は受け入れにくいものです。
事前に関係者へ情報を共有し、ご自身の考えへ共感を得ておく必要がございます。
根回し上手になるコツは、関係者が誰なのかを適切に押さえ、関係者へ必要な情報を共有するということです。
関係者に抜け漏れがあってはいけませんし、必要な情報にも抜け漏れがあってはいけません。
根回しも段取り良く進めるための事前準備として大切にしていきましょう。
抜け漏れなく整理する上ではMECEという考え方も大切です。
下記の記事も合わせてご参照ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。より質の高い仕事を行うには、質の高い段取りが大切です。そこで仕事をスムーズに進めるための段取り力を鍛え効率的に仕事を進めていくためのコツをご紹介いたしました。
今回、簡易な表現に留めましたが一つ一つをより実践的に進めるのは想像するより難しいかもしれません。
そのような時はまずは、取り掛かれそうな部分を意識し実践してみると良いでしょう。例えばゴールを設定してみたり、作業を細分化してリスト整理してみたり、事前の準備を確認してみるのでも良いでしょう。
今回ご紹介したコツやポイントを抑えることで、段取りの技術は向上させられます。仕事の段取りや効率化でお悩みがございましたら、ぜひ一つずつ実践してみてください。